2008年 03月 03日
マドリッド滞在は今日まで、明日の早朝にはオーストリア・ウィーンに発つわけで・・・。 足も重いけど、よっしゃ!もう一頑張りだ!! というわけで、夕方6時から無料になる“プラド美術館”に行くことにした。 日曜日だったら、プラド美術館とソフィア王妃芸術センターをハシゴするのも良かったんだけどね・・・どっちも無料になるからさ(笑) でも、今回は時間もないということで(←言い訳!?)、プラド美術館だけにした。 ホテルからプラド美術館までの間に地下鉄の駅名にもなってる「スペイン銀行」がある。 あまりにも立派すぎて、最初は「これが立派だという郵便局かな?」とか思ったんだけど、駅名を見て「違う、スペイン銀行だ」・・・って( °o°) 凄くない!?郵便局って、ここまでしなくてもいいもんじゃないの!?(笑) VIPが来てたのか、何台ものバイクを含む警察車両と黒塗りの車が出て行くところだった。 とりあえず、入れるかどうかの不安もあったけど並ぶことにした。 この写真、なぜかこっちを見てる人多くない!? プラド美術館にはゴヤ門、ベラスケス門、その他にも入り口がいくつかあるみたい。 私はゴヤ像のたってるゴヤ門から入った。 セキュリティ・チェックを受けて中に入ると、入れないかもしれない・・・なんてことにはならないくらい広々とした空間になっていた。 フランシスコ・ゴヤ① 「着衣のマハ」と「裸のマハ」 マハって名前の女性なのかと思ってたら、スペイン語で“小粋な女”って意味だそうだ(爆) で、この女性の正体は、ゴヤと深い関係にあったとも推測されるアルバ公爵夫人マリア・デル・ピラール・カイェタナとする説、この2作品を所有していた重要なパトロンのひとり宰相ゴドイの愛人ペピータとする説、ゴヤの友人で神父バビが寵愛していた女性とする説などが有力視されている。 左:「1808年5月3日、プリンシペ・ピオの丘での銃殺」 西洋絵画史上、最も有名な戦争画のひとつで、1808年5月2日夜間から翌5月3日未明にかけてマドリッド市民の暴動を鎮圧したミュラ将軍率いるフランス軍銃殺執行隊によって400人以上の逮捕された反乱者が銃殺刑に処された場面を描いたもの。 右:「我が子を食うサトゥルヌス」 ゴヤが73歳の時、マドリッド郊外マンサナーレス川の対岸に家に移り住み、その家の壁に「黒い絵」と言われる不気味な絵を描いた。 プラド美術館にはその黒い絵が14作品あって、これはその中の一枚。 サトゥルヌスってのは、ローマ神話に登場する農耕神のことで、英語ではサターン。 かなりグロイ絵で、見てるだけで気持ち悪くなった。 左:「ラス・メニーナス」 これを見に行ったといっても過言ではない! 初めて見てから何年も経ってるけど、これはすごい印象に残ってたもんなぁ~。 当時のスペイン王フェリペ4世の娘、皇女マルゲリータを中心に、数人の女官たちを描いたもので、当初は「家族の絵」とか「王家一族」と呼ばれていた。 絵筆を持ってるのがベラスケス本人で、画面奥の鏡にはベラスケスが作品の中で描いている国王フェリペ4世と女王マリアーナが映っている。 右:「キリストの磔刑」 マドリッドのサン・プラシド修道院の依頼で制作されたため「サン・プラシドのキリスト」とも呼ばれている、ゴルゴダの丘で磔刑に処されるイエスを描いた作品。 セビーリャの伝統的な図像学に基づいてイエスの両足は重ねられることなく平行、そして両手と合わせると合計四本の杭で打ちつけられている。 浮き上がって見えるくらい生々しい絵で、なんだかとっても怖かった(。><) 左:「受胎告知」 大天使ガブリエルから神の子イエスを宿す聖なる器として聖胎を告げられける聖母マリアを描いた作品。 宗教も宗教画もよくわからないけど、エル・グレコの絵って本当にきれいだなぁ~って思う。 右:「胸に手を置く騎士」 同じような絵が何枚もあるのに、どうしてこの1作品だけが有名なんだろう??? たしかに力強い眼差しだし、胸に手を置いてるのはこれだけだった気もするけど・・・。 「三美神」 古代より描かれ続けてきた美と優雅の女神達である、タレイア(花のさかり)、エウプロシュネ(喜び)、アグライア(輝く女)の“三美神”を描いたもの。 入り口に係員が立ってる部屋に飾ってあって、入ろうとすると「チケットを見せて」って言われるんだけど、無料のチケットなのに問題なく入れた。 外国人だからかな??? 右:クロード・ロラン 「聖パウラが上陸するオスティアの港」 聖パウラとは、ローマ出身の裕福な貴族で、夫の死後、ダルマチア人聖書学者である聖ヒエロニムスに師事し、ベツレヘムで修道院指導、教会公認訳となる聖書のラテン語訳を完成させ、聖ヒエロニムスの有力な弟子となった聖女。 「聖パウラが・・・」ってついてなきゃ、古代ローマの港を描いた風景画って感じだよね。 こういう絵って好きだなぁ~(〃∇〃) 「快楽の園」 左の“天国”にはアダムとエヴァによる原罪、中央には淫欲の罪を表すとされる“現世”、右の“地獄”には淫欲の罪を犯し肉欲に支配され人間が堕落する様子が描かれているとされている。 これは隅から隅までジックリ見たくなる絵で、みんな同じことを思うのか、絵の前はすごい人だかりになってた(笑) 下:ヨアヒム・パティニール 「ステュクス川を渡るカロン」 ギリシャ神話の世界では、ステュクスとは地下を流れているとされる大河、死者の霊は川を渡ってハデス(冥府)へと行くことになっていて、その川の渡し守が“カロン”。 この作品では、左岸が天使の住む天国、右岸が業火燃えさかる地獄となっていて、神話とキリスト教の同居!?って感じらしい。 私の場合は「この絵を見るぞ!」って行かないと、ドンドン素通りしてしまう(笑) 閉館までの2時間じゃ足りないかもって思ってたけど、私には十分だった。 ただ、やっぱりソフィア王妃芸術センターでピカソの「ゲルニカ」は見たかったなぁ~。 1回だけ見たことあるけど、その時とはまた感じ方が違うだろうし・・・。 よし、マドリッドはまた行かないといけないな!! 昨日、母から「ヒロちゃんにって言ってたわよ」と袋を渡された。 袋を開けてみると、花園饅頭の“ひなあられ”が入ってた。 「ひなあられに甘納豆を混ぜて食べると美味しい」って書いてあった。 ひなあられなんて食べるの何年ぶりだろう・・・。 それなのに、私ったら「ひな祭りといえば白酒だけど、面倒だから日本酒でいっか」なんて言っててごめんなさいm(。-_-。)m
by hiro428
| 2008-03-03 12:18
| '08 スペイン・オーストリア
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